クール上司と偽装レンアイ!?
「え? いえ、なんでもないです」

「何でも無い訳ないだろ? さっきからジロジロ見てたの気付いてたんだけど」

私、そんなにあからさまに見てたのかな?

気まずくなっていると、神崎さんは追及を更に深めて来た。

「今だけじゃなく最近人の顔何かと見てるだろ? 言いたい事が有るなら言えよ」

「み、見てません」

「嘘言うなよ」

即刻、言い返されて言葉に詰まる。

だって確かに最近の私は神崎さんを目で追っていた。

特にあの恥ずかしいキスの夢以降は。

でもそんな事正直に言えるはずもないから困ってしまう。

ああ、どうやって誤魔化そう。

素早く考えを巡らせたけど、結論は誤魔化し不可だった。

こんな一瞬で都合の良いストーリーを作るなんて私には無理。

「この前なぜか神崎さんが夢に出て来たんです」

キスの事は絶対に言えないけど、夢に出て来たくらいならいいよね?



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