クール上司と偽装レンアイ!?
「何とか間に合いそうだね」

時計に目を遣りながら言うと、葵は気まずそうな顔をした。

「昨日無理させすぎたよな、ごめん」

「え、あ、あの大丈夫だよ」

昨夜の行為を思い出してしまい、朝から顔が赤くなってしまう。

「体、つらくないか?」

藤原さんの事ばかり気にしたお仕置きで、かなり執拗に責められたけど、辛いよりも嬉しかった。
葵がそこまで嫉妬してくれて。

でも、そう言えば私、葵にちゃんと気持ちを伝えてなかった。

「あの、昨日は言えなかったけどね、私、葵だけだからね」

今更かと思ったけど、想いを言葉にする。

葵はとびきり優しく微笑んだ。


この笑顔をずっと見ていたい。

あの夢のように幸せな光がこの先に待っている事を信じて。


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