クール上司と偽装レンアイ!?
「広瀬さんって単純なんだな、夢に見たからって……」

「あ、なんかやけにリアルな夢だったから」

「リアルって?」

「い、いえ……何でもないです」

頭のしびれるような濃厚なキスの感触が残ってます。なんて絶対言えない。

呆れられるの間違いないし。

「仕事中は起きてろよ」

……既に少し呆れられてる気もするけど。



その後真っ直ぐ会社に戻り、K社との交渉の成果を別府課長に報告した。

ただでさえ難しいK社の材料のコストダウンはかなりの成果で、課長は驚いていた。

報告が終ると神崎さんと一緒に席に戻った。

午前中だけの外出だけど、机の上には山の様な書類が置かれている。

神崎さんは更に沢山の書類の山で、整理するだけでも時間がかかりそうだった。

大変だなって思いながら眺めていると、大量の書類の中に納期確認書が紛れているのが見えた。
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