クール上司と偽装レンアイ!?
「そろそろ部内ミーティングの時間なんで……」

なんとかそう言うと、神崎さんはチラリと時計を見てから渋々といった様子で頷いた。

「あとで続きするからな」

藤原さんにそう言うと、スタスタと扉に向って行く。

この状況で置いていかれる訳にはいかないから慌てて追いかけようとすると、藤原さんに呼び止められた。

「神崎のアシスタントは大変だろ?」

「え、いえ、そんな事は……」

返事に困っていると藤原さんはニコリと笑いながら言った。

「青陽社の件、無理な日程だと思うけど出来るだけ対応をして欲しい。営業部も勿論フォローするつもりだから」

神崎さんと話してる時とは大違いの優しい声音。

ドキドキしながら頭を下げて、早足で扉に向った。

< 32 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop