クール上司と偽装レンアイ!?
入社3年目になるとだいたいがバイヤーとして担当を持つ。

それなのに私は別府課長の許可が降りなくて、いまだにアシスタントのまま。

今、神崎さんが言ったような欠点が致命的で、重要な仕事を任せてもらえないんだろう。

同期の子達はどんどんレベルアップした仕事を担当していて、私は現状維持な状態を前から少しは気にしてたけど……今が一番落ち込んでるかも。

項垂れてる私に気付いたのか、神崎さんは責めるのを止めてくれた。

けど、最後に思いがけない事を言った。

「誰だって苦手な事は有るけど、今後は邪魔するような事は止めろよ」

邪魔? 何の事?

「俺が藤原に言いすぎるの止めようとして袖引っ張っただろ?」

あ、あれは……違うのに。

止めたんじゃなくて、敵だらけの中一人の神崎さんが心配で思わず掴んでしまっただけだった。

邪魔しようとした訳じゃなくて、私は味方だよって気持ちを表した無意識に近い行動だった。

完全に誤解されてしまったようで、更に凹む。

久しぶりにこんなに凹んで、立ち直るのに時間がかかってしまいそう。
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