クール上司と偽装レンアイ!?
「広瀬さん9時から打ち合わせだってスケジュールに入れておいただろ? 何やってんだよ」

誰も割り込めなかった私と真壁さんの間の緊迫した空気の中に、神崎さんはあっさり入って来た。

なんか……凄い。

神崎さんのこのマイペースさ、他人の目の気にしなさ。

でもおかげで助かった。

私は慌てて資料を纏めて会議室に行く準備をする。

遠巻きに見ていた一部の人達もそれぞれ仕事に戻って行く。

それなのに真壁さんだけはその場から動かずに今度は神崎さんに向けて言った。

「神崎君、藤原君が不在だからしばらく私がフォローに入るわ」

「そう」

神崎さんは興味無さそうに答える。

その態度に苛立ったのか真壁さんは強い口調で言った。
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