クール上司と偽装レンアイ!?
「神崎さんって分かりづらい人だね」

「真希ちゃんもそう思う?」

「うん、それでも状況を聞いて考えられる事はあるけど」

「なに?!」

「金曜は酔っ払ってた事も有り、のりで付き合ってみようかって気になった。
でも一晩寝て冷静になったら、やっぱ違うかもって気分になった。
だからと言っていきなり振るのも悪いから、今は様子を見てる」

「……様子って?」

「だから、少し様子見て、彩が思ったより良かったら付き合い続けようかなとか思ってるんじゃないの?」

そ、それって私の立場限りなく危うくない?

しかも付き合おうって言ったのが、酔っ払いの乗りだったとしたら……。

神崎さんはちっとも酔ってる感じじゃなかったけど、顔に出ないタイプなのかもしれないし。

土曜からのドライな神崎さんを見てると、真希ちゃんの予想が当たってる気がして来る。

……ショック。

「ねえ、今の話は彩の話聞いて考えた予想だからね。本当は別の理由か有るかもしれないし、ちゃんと本人に聞いてみなよ」

真希ちゃんの声も遠くで聞こえる気がした。


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