クール上司と偽装レンアイ!?
「そう言えば、広瀬さんは面識無いわね、紹介するわ。設計部の近藤君」
真壁さんは真希ちゃんの同僚の男性に視線を送り言う。
近藤さんは知的な印象の眼鏡をかけた真面目そうな雰囲気の人だった。
営業部や購買部の男性社員は基本スーツだけど、設計部は現場に行く事が多いから【クレイ・コーポレーション】と印字されたブルーのジャンバーを羽織っている。
近藤さんも例に漏れずそうだった。
「近藤です。広瀬さんとは一度電話で話した事は有ったよね」
意外にフランクな口調で近藤さんは微笑んで来た。
電話で話した記憶は正直無いけど、話しやすそうな人だとは思う。
「広瀬です。設計部の方にはいつも無理なお願いばかりしてしまって……」
「広瀬さん! もう一人紹介するわ」
近藤さんに話しかけていた私を、真壁さんの張りの有る声が遮った。
黙る私に、真壁さんはやけに楽しそうな顔をして、四人目の私にとって初対面の女性を紹介して来た。
「彼女は朝井まどかさん。総務部勤務よ」
「え、総務部?」
総務には決裁文書の提出や立替交通費の清算で時々行くけど、彼女の顔は見た事が無かった。
真壁さんは真希ちゃんの同僚の男性に視線を送り言う。
近藤さんは知的な印象の眼鏡をかけた真面目そうな雰囲気の人だった。
営業部や購買部の男性社員は基本スーツだけど、設計部は現場に行く事が多いから【クレイ・コーポレーション】と印字されたブルーのジャンバーを羽織っている。
近藤さんも例に漏れずそうだった。
「近藤です。広瀬さんとは一度電話で話した事は有ったよね」
意外にフランクな口調で近藤さんは微笑んで来た。
電話で話した記憶は正直無いけど、話しやすそうな人だとは思う。
「広瀬です。設計部の方にはいつも無理なお願いばかりしてしまって……」
「広瀬さん! もう一人紹介するわ」
近藤さんに話しかけていた私を、真壁さんの張りの有る声が遮った。
黙る私に、真壁さんはやけに楽しそうな顔をして、四人目の私にとって初対面の女性を紹介して来た。
「彼女は朝井まどかさん。総務部勤務よ」
「え、総務部?」
総務には決裁文書の提出や立替交通費の清算で時々行くけど、彼女の顔は見た事が無かった。