クール上司と偽装レンアイ!?

「広瀬！　お前、またミスしただろ？　最近たるんでるぞ」

購買部恒例の飲み会。

相変わらず私の席は別府課長の隣。
ストレスのはけ口ポジション。

前回は神崎さんが隣に居てくれたのに、今は居ない。

皆に避けられて、私と別府課長の二人きり。

でも今はそんな事気にならない程、私の意識は斜め前方の光景に奪われていた。

どうしてか分からないけど朝井さんが購買部の飲み会に参加していて、神崎さんの隣に座っている。

二人は落ち着いた雰囲気で何か語らい、時々笑顔を交して程よいお酒を飲んでいて……私はその度ナイフで刺されたように心が痛くなってボロボロだった。

神崎さんが朝井さんを誘ったのかな、とか。

あの二人はよりを戻してるのかな？　とか。

そんな辛い事ばかりを考えてしまう。

お酒を飲む気にも、山盛りのから揚げを食べる気にもなれない。

そんな私にイライラしたのか、別府課長がいつも以上に絡んで来た。