クール上司と偽装レンアイ!?
「電話一つ、メール一つ、くれないし、仕事中も怒ってばかりだし、拒絶オーラ出してるし、それに真壁さんに嫌味を言われてもフォローしてくれなかった……藤原さんは助けてくれたのに」

「藤原は関係無いだろ?」

それまで黙って私の愚痴を聞いていた神崎さんが突然、怒りの声を発した。

調子に乗っていた私はビクリとして口を閉ざす。

その様子を見てか、神崎さんはバツの悪そうな様子で言った。

「悪い、大きな声出して」

「……」

「とにかく場所を移ろう」

神崎さんはそう言いながら道路に投げ捨てられていた私のバッグを拾い上げた。

それから「乗れよ」と言いながら背中を見せる。

まさか……背負ってくれるの?

< 90 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop