復讐ストーカーゲーム2
 口をパクパクと動かし、人差し指で霰を指した。


――かぐやって霰のこと?


――し、知らないし! 今日会ったばかりだしっ!


おどけた表情で霰は唇を歪め、でっぱらせた。思わず鏡が映し出されたように同じ表情をし、むくれ返した。


――だったら、なんなのよ? あいつ!


――怒らないでよ! 分らないんだから!


「長い黒髪のかぐやちゃ~ん? ここかなぁ! あ……ここでもない」


女子高校生たちが騒がしく遊んでいるにも関わらず、蛇田魯粛という男は端から順番に、プリクラのサイドカバーを捲りあげているようだった。


その度に、あちらこちらから黄色い悲鳴が飛んできた。
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