復讐ストーカーゲーム2
――なによ。真っ黒のサングラスの下でどこ見てるのよ。分からないじゃないの!


「張飛さんって……うちのお客様?」


「へっ! いえ。違いますけど」


それを聞くと趙雲はサングラスを取り、カウンターの上に放り投げた。武将のイメージとかけ離れた糸目でこちらを覗き込んだ。


――うっそぉー! めちゃくちゃ細い目! サングラスを取っても、どこを見ているのか分からないわ!


「なんだぁ。うちは防犯グッズ屋なんですけど店長の親父は、なにかって言うとお客に武将の名前を付けたがるんですよ」


「ああ、そういうことですか!」


沙蘭ママは二人の様子をにこやかな笑顔で眺め、趙雲の前に生ビールを置いた。


「二人とも話が合いそうね。乾杯をしてみたら?」
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