復讐ストーカーゲーム2
 お台場かぁ……


その頃の私は、自分の恋焦がれていた人物がターゲットに選ばれ、どうしようかと右往左往気持ちが揺れていた。


復讐者を入力した時は、恨みや憎さで溢れかえっていたけれど、時間が経つと多少なりとも失恋の痛手は薄れてくる。


その弱まった感情が罪悪感となって、そのまま跳ね返ったようだった。


復讐心が達成され、もう一人怨みを晴らした人物がいたと知った時には、どれだけ胸をなでおろしたことか……。


「張飛さん。そんなに気になるなら、もしお店に来たら、ここへ呼びましょうか? その時には張飛さんは、そのお友達を連れてきてくださいよ。

キョチョが二人……こいつは面白い展開にあげあげ~に、なりそうだ!」


そりゃあ……連れてきて、また一緒にお酒を飲めたらどんなに楽しいか分からない。でも彼は関西にいるの。はぁ――どうにかして東京に戻せないかしら。


趙雲の会話の問いを、大きな溜め息で応答した。
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