復讐ストーカーゲーム2
 家から一歩出ると、脳味噌では電卓を叩き始めた。


昼間の仕事のメイド喫茶は、結婚してからはシフトを変更して貰い、週5日から3日に変えてしまっていた。


――時給1000円で高めの方だけど……全然足りない……週5日に戻して貰わなくっちゃ。夜はこれ以上高い時給で……いや駄目、働きながら就職も探さないと。


どう計算しても、2000万という大金には辿り着かなかった。


あのサイトなら、お金を返せるかしら――? 


ふんっと鼻で笑い、馬鹿なことを思いついてしまったとバックから携帯を取り出した。


――まずは父に頼ってみないと……。


祈る気持ちで父の会社にコールした。
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