君の王子様になるために
一応笑って返すけど、心の中はショックやねんで?
「おう姫、今日も朝からモテてんなぁー」
このニヤニヤ笑ってんのは陽司。
中学からの腐れ縁ってやつや。
ちなみに俺の前の席。
「そんなんちゃうし。 ほっといて」
「機嫌わっる! 乙女オーラ出てへんやん」
「うっさいわ!」
陽司は珍しく食って掛かる俺に驚いた。
そうやんな、だって俺めったに怒らへんもん。
普段、ポケーっとしてるんやもん。
完璧、八つ当たりや…。