君の王子様になるために
だって、めっちゃ傷ついた今の一言。
付き合って一ヶ月。
初めて弥生ちゃんとキスしてから一ヶ月。
人それぞれのペースがあるって分かってるけど…。
放課後、たまに一緒に帰るしか恋人らしいことしてへん。
この長い時間の中で、俺らはあれからなんも進展がない…。
「二人でおって、えぇ雰囲気とかならへんの?」
なんか結構マジメに聞いてくれる陽司にホンマに感動しそうや。
俺もしかして、ずっと誰かに聞いて欲しかったんかな?
「…なっても、弥生ちゃんスルーやもん」
「うわ~王子様らしいな」