君の王子様になるために
でも、避けられてるってことは、な?
「…俺、もしかして嫌われてる?」
思いきって、ずっと思ってたことを陽司に聞く。
最近は、朝も、昼も、夜もそのことばっかり。
一度ハマッたら、抜け出せんようになってしまっとった。
好きすぎて、もう訳が分からんねん。
「いや、嫌いとかじゃないんちゃう?」
「えっ、じゃあなに!?」
とりあえずでも、否定されたことが嬉しかった。
それがいつも身近におる人やったらなおさら。
でもそんな甘い考えを壊すのがこの男。