平凡少年の非凡な日常
嵐の前の
「優汰ー、明日は高校の入学式でしょ?早く寝なさいよー」
一階からお母さんの声が聞こえる。
「わかってるって!!準備終えたら寝るからー」
お母さんに聞こえるように返事をする。
僕は明日から高校生だ。
ずっと憧れていた高校生活。
楽しみすぎて、眠れるわけがない!!
ああ、でも友達できるか心配だなぁ..
それに僕、平凡だし。
鏡を見ながら、自分の顔をペタペタと触る。
「一晩でイケメンになってたらいいのにな、そしたら友達たくさん...」
はぁ。
イケメンが羨ましい。
そんなことを考えてたら虚しくなってきてしまった。
「もう、寝よ....」
明日着ていく制服持っていくものを枕元に用意して、ベッドに潜り込んだ。
暖かい羽毛ぶとんにくるまっていると、なんだか自然と落ち着いてきた。
きっと、友達できるさ。
自分で自分に言い聞かせると、そのまま眠ってしまった。
まさか、自分にあんなことがおこるなんて、思いもせずに....。