もう一度あの庭で~中学生によるソフトテニスコーチング物語~

「ふぅ、隣の県なのに意外と時間かかったな。」

黒い帽子に、黒地に赤の十字架が描かれたジャケット。

「さて……新谷二中とか言ってたかな?」

少年がゆっくりと歩きだす。

その格好からか、それともただならぬ危なげな気配を感じてか、行き交う人が彼を振り返っていた。

「待ってろよ翔太……」







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