もう一度あの庭で~中学生によるソフトテニスコーチング物語~
「翔太、練習いこうぜ。」
最近は放課後になると幸助が翔太を迎えに来る様になっていた。
そそくさと出ていく翔太を快太が見つめていたことは2人とも分かっていた。
「おーい快太どうした?早く行こうぜ。」
教室の奥のロッカーからテニスラケットを取り出したマッキーが言う。
快太は机にかけていたラケットを掴む。
「おう、分かってるよ。」
そうして2人が教室を飛び出した頃。
その男が新谷二中の正門前へとたどり着くのだった。