ありがとう... 〜大切な君へ〜
「ねぇ、拓聞きたいことがあるんだけど」

今は放課後の屋上

もう梅雨なのかな空気がジメジメしている

「どうしたの?」

拓が不思議そうな顔をして私を見る

「あ、あのね 前聞いたんだけど... 拓って授業受けてないの?」

拓は下を向いて黙っている 聞いちゃいけなかった?

「た、拓...?」

「あはは そんなわけないじゃん」

拓は下を向いていた顔をあげて大声で笑った

拓が笑ったら私もつられて笑ってしまう

「だ、だよね ごめん 変なこと聞いちゃって」

「全然気にしないで そんなことよりさ...」

何時間話しただろう

いつもたわいもない話

でも拓と話しているとどんなにつまらなくても楽しく感じる

拓は何か隠しているのか

そんなこと今はどうでも良かった

ただ拓と一緒にいたかった

今思えば気づいていたかもしれない

拓の秘密に...
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