ありがとう... 〜大切な君へ〜
屋上には涼しい風が吹いている

よくよく考えたら拓と初めて話したのは屋上だった

拓は言っていた「ここが天国に1番近い」と

確かにこの学校で1番天国に近いのは屋上だろう

あの言葉の意味

一体どうゆうことなんだろう

私は地面に座り込んだ

そのとき屋上の扉が開いた

「えっ... りか...? どうして?」

私は扉に目をやる

そこには拓が立っていた

今は授業中なはず

「拓... 正直に答えて」

私は声を振り絞った

今にも泣きそうだから

さっきのほんのちょっとの会話だけでだいたい分かってしまった

拓は何を隠してるの?

「りか? どうしたの?」

拓は心配そうに私の顔を覗きこむ

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