究極の選択 〜メタボな彼氏とイケメン王子様

食べ物がおいしいのは、あなたがおるけん

あたしは他人の食事に口を挟むつもりは無い。

だから潔が何食べてるかなんてさっぱり解らない。

｢心配いりませんよ坂本さん。彼の食事なんて…すべて父の傘下の会社の食べ物｣

そう言って胸ポケットから手帳を取り出し静かに読み上げた。

｢月曜日は通学途中にうちのグループのベーカリーショップで焼きそばパン、カレーパン、ピザトースト、カツサンドを購入、昼休みにうちのグループのコンビニでパン、唐揚げ、あらびきウインナー、肉まん、おでん5品購入、放課後うちのグループのカレー屋で…｣

あたしはエコーの報告を遮った。

｢月曜日だけでそんだけ？今日金曜日やろうが…あんたの親父さんの会社って暇やねぇ｣

聞く方が疲れる。