君のそばにいてもいい?

「…え…?」

私は驚きのあまり、声を漏らすことしかできなかった。

「だってさ、有田がいないんなら許斐は1人でまわらなきゃいけなくなるだろ?」

「…っで、でも…桐谷は大丈夫なの?」

「僕は大丈夫だよ。僕含め、3人でまわる予定だったし」

いやそういう意味じゃなくて…と私が言おうとすると、

「…せっかくなんだし…さ」

と言われ、何も言えなくなり
私が下を向いて黙っていると

「…な?」

なだめるように私の顔を覗き込む桐谷。

ていうか顔近いし!
私はそんな桐谷の優しさに負け、

「…私なんかでいいのなら…」

というと
桐谷は笑って、

「じゃあ行こっか!」

そう言い、私のペースに合わせて歩いてくれる。

…このドキドキは何?
私、もしかして…
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