君のそばにいてもいい?
第6章 不安
嵐の予感
「許斐さん!もう体調は大丈夫なの?」
私と桐谷が教室に戻ると、担任に心配そうな表情で言われた。
「はい、もう大丈夫です。」
「そう、それなら良かった!」
担任は女性で、明るくてものすごく優しい。かなり人気のある先生だ。
「あ、そういえば許斐さん」
「?なんでしょうか?」
担任が改まって言おうとするので、私は思わずゴクリと息をのむ。
「逢沢くんの幼なじみなのよね?」
突然そう聞かれ、私は少し驚く。
「は、はい」
「あ、それは逢沢くんから聞いたの。
それで逢沢くんからの提案なんだけど…」
担任は笑顔で
「まだ教科書届いてないから、付き合いの長い許斐さんに見せてもらいたいらしいの。
だから、許斐さんの隣に逢沢くんが行かせて欲しいって」
「え!?」
私はバッと深雪の方を向いた。
すると、深雪はニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「だから、桐谷くんには移動してもらわなきゃいけないんだけど…」
…そういえば深雪って、昔から観察力に優れてて鋭い。
もしかしたら、深雪は私と桐谷が付き合ってることに感づいてるのかも…
何より、桐谷と席が離れるのが嫌だった。
どうしよう、と悩んでいると
「先生」