君のそばにいてもいい?
と、いうことで、桐谷とまわることになったんだけど…
緊張で全然楽しめない!!!
私なんだかんだ言って、男子とデートなんて初めてなんだけど…っ
…元カレとはしなかったし…
あーもう!と1人で悶絶していると、
「…桐谷?」
気がつくと、桐谷がいない。
「…嘘でしょ…」
この歳にもなって、迷子とか本当笑えない。
「桐谷…桐谷ってばー!」
どうしよう…すごく不安になってきた。
私は少し涙目になりながらも必死に桐谷を探す。
「桐谷!!桐谷…っ」
もう私の瞳には涙が溢れていた。
「…許斐!!」
私は振り向く。
そこには桐谷の姿があった。
ほっとして、更に涙が溢れてくる。
「許斐!?どうしたの!?泣いてるし…」
と桐谷は言いながら手で私の涙を拭ってくれる。
「ど、どこほっつき歩いてたの!!…ずっと、探してたし、不安で怖かったのに…」
と私は言ってしまった。
悪いのは私なのに。
ぼーっとしていた私がいけないのに。
それでも桐谷は、ごめん、本当にごめんねと言ってくれる。
「…本当にごめん。許斐、緊張してたというか…まぁ僕も実は緊張してたんだけど…」
と、少し赤くなりながら桐谷は言う。
「もっとリラックスしてもらいたくて、これ買ってきたんだけど…」
と、渡されたのはわたあめ。
私はその気持ちがすごく嬉しかった。
“僕も緊張してたんだけど”
なによりその言葉が嬉しくて…
「…ありがとう」
と私はお礼を言ってわたあめを受け取り、わたあめを食べ始める。
すると桐谷はすごく嬉しそうにしてくれた。
…そっか。
私…桐谷のこと…好きになっちゃったんだね。
でも…
前みたいになってしまったら?
私はもう、2度と同じような過ちを犯したくない。誰かを傷つけたくない。
神様がいるなら教えて下さい。
私は…桐谷を好きになってもいいですか?