君のそばにいてもいい?
「有田、そこをどいて」
それでも雅はどかない。
「頼むから…!」
すると雅がやっと口を開く。
「…葉月のところへ行って、どうするの?」
「…それはっ…」
「葉月のこと、もっと傷つける気?」
桐谷は何も言えなかった。
「…よく考えてみて。何で葉月が泣いたかわかる?」
「…っ」
「わからないなら、もう一度ちゃんと考えて。何もわからないまま、葉月のところへ行くのは良くないと思う。」
雅はそう言うと、自分の席へと戻っていった。