君のそばにいてもいい?
夏祭りの前日
夏祭りの前日。
桐谷とのメールはまだ続いていた。
最近ほぼ毎日メールしているなぁと思いながらも桐谷にメールを送る。
「…あ、桐谷から返信だ」
『そういえば、許斐は夏祭り行くの?』
『うん、行くよー桐谷も行くの?』
『もちろん(笑)』
私は夏祭りの話題で思い出した。
「そういえば、夏祭りは絶対浴衣着て来いって雅に言われてるんだよね…」
と言いながら私はクローゼットを漁り始める。
「あった!」
紺色で、紫色の紫陽花が描かれている浴衣を取り出す。
私にはちょっと大人っぽいような気がするけど、浴衣はこれしかないので仕方なくこれを着ようと思う。
「明日、楽しみだなぁ…」
思わず声を漏らした。