君のそばにいてもいい?
夏祭り
夏祭り当日。
午前中は部活があるし、夏祭りは午後からだから、今は部活に集中する。
陸上部の練習の合間、いつの間にか私はテニスコートにいる桐谷の姿を見ていた。
!?なんで私、桐谷のことなんか見てるんだろ…
すると、桐谷に話しかける雅の姿が見えた。
「………なんか胸がちくちくする…?」
と、不思議に思っていると
「おーい葉月!葉月ってばー!」
私は肩を揺らされ、やっと気づく。
「どうしたの?休憩時間はもう終わったよー?」
この子は
『幸村 椿(ゆきむら つばき)』。
同じ陸上部の友達だ。
「ごめんごめん、ぼーっとしちゃってた」
と私が笑いながら言うと
もー…と椿は少し呆れていた。
「ま、いっか!練習戻ろ!葉月!」
「うん!」
…あれ?
気がつくと、胸のちくちくは収まっていた。
気のせいだったのかな…と思い、葉月は椿と共に練習に戻った。