少女達は夢に見た。
序章 恋なんて
恋ってなんだろう。


ドーパミンと、バソプレッシン、オキシトシンが合わさって恋になるの?

嫌だ、
脳内物質の作用…なんかで片付けられちゃうのは。


これだから理科は好きじゃない。


全てを科学で証明してしまってはロマンスを台無しにしてしまう。


でも、辞書を引いたところで、私の欲しい答えは見つからなかった。


国語は好きなんだけどな。


辞書って、こういうことにはまるでつかえない。

よく漫画とかにいるガリ勉君のようだ。


間違ってはいないのに、なぜか気にくわない。


面白味がない。


例えるなら、そんな感じ。


恋って、友達に抱くそれとは一体、なにが違うんだろう。


そういえば誰かが言ってたっけ。


はっきり恋と友情の線引きをしてくれたらいいのに…って。


んー。


それもなにか違うような気がする。


それじゃあドキドキがない。


だってそうでしょう?


これって恋なのかな…?って、思った瞬間に、脳内でピンポンピンポーンとか鳴り響いちゃったら、なんだか興ざめしちゃう。


一度恋した経験のあるひとなら、誰もが感じたことがあるのではないだろうか。


私はこの人の事を友人として好きなのか、それとも…
という具合に。


そして、そう悩ませてくる人は大抵、恋人として好いている人だったりする。
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