あたしの心、人混みに塗れて
あたし達は本当に穏やかに二人の時間を過ごした。
これが幸せというものなのかなあとふと思ったりもした。
でもその幸せは、すぐに呆気なく終わった。
年明けの授業が始まってすぐの頃だった。
その日、蒼ちゃんはなかなか帰って来なかった。
部活はないはずなのに、あたしが夜ご飯を作り終えても帰ってこなかった。いつもなら、この時間には既に帰ってきてあたしの料理にケチつけるなり褒めてくれるなりしてくるのに。そうでなくても、急に帰れなくなったりしたら、絶対に連絡が入るはずなのに。
8時半を過ぎても帰ってこなかったから、あたしは諦めて一人で夕食を食べた。
いつも向かい側に蒼ちゃんがいるから、いざ一人になるとなんとも寂しい。
妙に心細い気持ちのまま、ご飯を食べ終えて、部屋でテレビを見て、お風呂に入った。
髪を乾かし終えて時計を見ると、11時を少し回っていた。
スマホを見ても連絡はなし。
おかしい。こんなの、絶対おかしい。
これが幸せというものなのかなあとふと思ったりもした。
でもその幸せは、すぐに呆気なく終わった。
年明けの授業が始まってすぐの頃だった。
その日、蒼ちゃんはなかなか帰って来なかった。
部活はないはずなのに、あたしが夜ご飯を作り終えても帰ってこなかった。いつもなら、この時間には既に帰ってきてあたしの料理にケチつけるなり褒めてくれるなりしてくるのに。そうでなくても、急に帰れなくなったりしたら、絶対に連絡が入るはずなのに。
8時半を過ぎても帰ってこなかったから、あたしは諦めて一人で夕食を食べた。
いつも向かい側に蒼ちゃんがいるから、いざ一人になるとなんとも寂しい。
妙に心細い気持ちのまま、ご飯を食べ終えて、部屋でテレビを見て、お風呂に入った。
髪を乾かし終えて時計を見ると、11時を少し回っていた。
スマホを見ても連絡はなし。
おかしい。こんなの、絶対おかしい。