あたしの心、人混みに塗れて
「でも、今相模さんを間近で見て、真逆ってことはないなって思いました」
「え?」
予想外の言葉に、あたしは思わず鳴海さんの顔をまじまじと見つめてしまった。鳴海さんはにこりと笑った。
一輪の花。そう例えるのが一番似合う笑顔だと思った。
「なんとなく、ですけど。表情が似てるんです。相模さん、初対面の人にもあまり距離を作らないなって思いました」
「そう…………ですか?」
初めて言われた。
確かに蒼ちゃんは、他人と距離を作らない。初対面の人ともすぐに仲良くなれるタイプだ。
でもあたしは初対面の人と対すると緊張してどうしたらいいかわからずに何もできないタイプだ。
おそらく、鳴海さんは全くの初対面ではなく何回か見ていたから、得体が知れないとあまり身構えなかったからかもしれない。緊張はしているけど。
真逆じゃない、なんてことはない。蒼ちゃんが言った通り、いい意味でも悪い意味でもあたし達は真逆だ。
「蒼大の彼女じゃなければ、友達になれたかもしれないのに…………」
おそらくあたしに聞こえるようにわざと言ったであろう、鳴海さんの呟きにあたしは大袈裟なくらい心臓の鼓動を高めた。
嫌な予感は確信へと変わっていった。
「え?」
予想外の言葉に、あたしは思わず鳴海さんの顔をまじまじと見つめてしまった。鳴海さんはにこりと笑った。
一輪の花。そう例えるのが一番似合う笑顔だと思った。
「なんとなく、ですけど。表情が似てるんです。相模さん、初対面の人にもあまり距離を作らないなって思いました」
「そう…………ですか?」
初めて言われた。
確かに蒼ちゃんは、他人と距離を作らない。初対面の人ともすぐに仲良くなれるタイプだ。
でもあたしは初対面の人と対すると緊張してどうしたらいいかわからずに何もできないタイプだ。
おそらく、鳴海さんは全くの初対面ではなく何回か見ていたから、得体が知れないとあまり身構えなかったからかもしれない。緊張はしているけど。
真逆じゃない、なんてことはない。蒼ちゃんが言った通り、いい意味でも悪い意味でもあたし達は真逆だ。
「蒼大の彼女じゃなければ、友達になれたかもしれないのに…………」
おそらくあたしに聞こえるようにわざと言ったであろう、鳴海さんの呟きにあたしは大袈裟なくらい心臓の鼓動を高めた。
嫌な予感は確信へと変わっていった。