あたしの心、人混みに塗れて
「……蒼ちゃんは?」
「ん?」
「彼女とキスしたら……止まんなくなるの?」
「……んー」
蒼ちゃんは唸って目だけ上に向けた。
「そうだねえ。本当に好きだったら、止まんないかもね。俺も一応、男だし」
「好きな人とやりたいって、思う?」
「思うよ。キスだけじゃ足りないって、思っちゃう」
「そうなの?」
「でもね、ともが怖いとか、嫌だって思ったらはっきり言っていいんだよ。男だけが満足しちゃ、それはダメでしょ?」
蒼ちゃんがあたしの頭に手を置いて、顔を覗き込んだ。
「言葉にしなきゃ男はわかんないよ。だから、どうして帰っちゃったのか、ちゃんと栗山くんに言うんだよ」
「……うん」
「で、栗山くんに何されたの?」
あたしの頭に手を乗せたまま、蒼ちゃんはにこにこと笑いながらとても言いづらいことを聞いてきた。
「ん?」
「彼女とキスしたら……止まんなくなるの?」
「……んー」
蒼ちゃんは唸って目だけ上に向けた。
「そうだねえ。本当に好きだったら、止まんないかもね。俺も一応、男だし」
「好きな人とやりたいって、思う?」
「思うよ。キスだけじゃ足りないって、思っちゃう」
「そうなの?」
「でもね、ともが怖いとか、嫌だって思ったらはっきり言っていいんだよ。男だけが満足しちゃ、それはダメでしょ?」
蒼ちゃんがあたしの頭に手を置いて、顔を覗き込んだ。
「言葉にしなきゃ男はわかんないよ。だから、どうして帰っちゃったのか、ちゃんと栗山くんに言うんだよ」
「……うん」
「で、栗山くんに何されたの?」
あたしの頭に手を乗せたまま、蒼ちゃんはにこにこと笑いながらとても言いづらいことを聞いてきた。