見上げたとき
「へー、将、彼女いたんだー。」

小さな声で言ったつもりだったけど、将には聞こえていたらしく、

「うん、高校の同級生でね。」

と少し悲しそうな顔をして言った。

「そうなんだー。あたしも実はね、元彼にこの連休会ったんだー。
まだ好きだったし。けど、少し離れてた間に、あたしがあっちのこと美化しすぎてたみたい」

そう言うと将は、

「距離、、これ、意外と重要な要素だよね、俺そう思うよ。」

そう言って将は少し耳にかかる髪を触りながら窓の外を見た。
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