王子様
緊張と少し楽しみでオドオドしてるうちに、悠の原付がきて後ろから車がきた。
車から悠の兄貴らしき人がおりてきた。
悠とそっくりで、ニッカポッカ姿で
ちょっといかついイケメンだった。
「雛乃ちゃん、兄貴の健吾!」
「あっ、どうも…川瀬雛乃です。」
緊張で目が見れなかった。
「雛乃ちゃんね、健吾やで!覚えて!ってか雛乃ちゃんかわいいなぁ!色白やし、目ぱっちりやん!」
健吾はやたら私に絡み
でもすごく気さくで私の緊張も
ほぐれいつの間にかくだらない
事でじゃれるぐらいに
仲良くなっていた。
仲良くなって楽しすぎて
知らない間に朝が近くなっていた。
「雛乃ちゃん、今から仁志仕事前やし家送ってくからついてくる?」
健吾はそう言うと私に向かって二かっとはにかんだ。
つい、はにかんだ健吾が可愛くみえて
私もはにかんで頷いた。
「じゃあ、助手席のり!特等席やで!」
「兄貴、雛乃ちゃんの事口説いとるやろ!」
そうゆうと健吾は私にちらっと視線を向けすぐ逸らして悠の頭をポカッとパンチした。
「うるさいな!雛乃ちゃんが困ってるやろ!」
否定もせずにただ私をかばうだけで
悠は面白くて仕方がないみたい。