Under The Darkness




「……何故こんなにもイラつくのか」 


 ギシリと音を立て、京介君が疑問を口にしながらベッドに乗り上げてきて、私の心臓がざわめくように速度を増した。


「なに? なんなん!? なんでベッド乗んの……何する気や」


 少しでも京介君から距離を取ろうと、ベッドに手を付いたまま後退る。
 


「何する気? わからないほど子供じゃないでしょう」


 鼻で嗤う京介君のセリフに、『まさか』が『やはり』に変わる。ヒタヒタと絶望が心を満たし出す。


「あ、アンタ弟やん。そうなんやろ? なに考えてんの……それ以上近づくな! 離れえ!」


 近づいてくる京介君を蹴り飛ばそうとして、足を掴まれる。その足をグッと持ち上げられて、視線は私を捉えたまま、ふくらはぎの柔らかい箇所に口付けされる。

 ビクッと体が戦慄いた。


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