Under The Darkness
赤く変色した癒えきらない擦過傷まみれの胸に顔を寄せた京介君は、その頂きを唇で触れ、銜え込んでしまう。
瞬間、私の体は思わずビクンと跳ね上がってしまった。
「なっ!? ……いや、やっ」
言葉や態度とは裏腹な、惑わせるように優しく蠢く熱い感覚に、背筋がゾクゾク震える。
今までは、乱暴に躰を拓《ひら》かされ好き勝手に弄ばれるだけだったのに。
自分という存在は、強姦する者にとってただの『性器』でしかないのだと、自虐的に自分を追い詰めもした。
暴力であることに変わりないが、京介君から与えられる不可思議な感覚に、私は恐慌を起こすほどの不安に打ちのめされてしまう。
「……はなせっ! いややっ、……助けてっ」
「やはり貴女は苦痛より快楽に屈辱を覚えるようですね」
唇に胸の突起を挟んだ状態で喋られ、その振動ですら敏感に反応してしまう、自分の身体が信じられなかった。