Under The Darkness





「……はっ……やあぁっ」


 開いたままの唇をまた貪られ、合わさったままの状態で、私は悲鳴を上げてしまう。

 京介君の指先が、私の中を確かめるように入ってくる。

 あまりにも生々しいその感覚に、私の瞳が驚愕に揺れた。

 京介君はすうっと目を細めると、私の唇を自らの唇で塞ぎながら殊更楽しげに囁いた。


「悔しいですか? 私が憎いですか?」


 口腔内に反響する問い。

 淫靡に微笑む京介君に、私は涙の滲んだ情けない顔で、けれど、爛々と怒りに輝く瞳で睨むことで答えを返した。


「……それでいい」


 
 私の激情を憂いの交じる双眸で受け止めた京介君は、壁の傍に落ちている眼鏡を拾い上げ、スッと掛け直した。

 そして、底光りする眼鏡の端を指で軽く押し上げる。

 全裸に剥いた私を見下ろしながら満足気に笑むと、京介君が再び私に覆いかぶさってきた。

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