Under The Darkness




「私を憎めばいい。……愛するより深く」



 そう言うと、自分もスーツを脱ぎそのまま畳の上に放り投げた。

 そして、両手で私の太ももを掴むと高く持ち上げ、左右に割り開いた。

 ――私の目に、全てが映るように、わざと。


「……い、ややぁぁっ」


 隠す術なく全てを曝されて。

 私の驚愕を横目に、京介君は余裕の表情のまま、私の下腹部に唇で触れてきた。


「ふぁっ、もういや、もういややっ!あぁっ……いややぁぁっ! は、はなせ! くち、やめぇ……っ」


 私の視界には、京介君が与える行為の全てが晒しだされる。

 苦痛以外の……快楽を与えることによって、彼が最終的に私をどうしたいのか……意図がわからない。

 未知の恐怖で、京介君から目を逸らすことすらできなくなる。


 ――私を、どうするんや? 京介君は私を、どうしたいんや……?


 疑問ばかりが私の頭を掠めてゆく。


「……あ、あぁっ……いややっ……や、めて…」


 わざと私の目に映るような体勢を取らされ、目をつむっても耳からは濡れた音がひっきりなしに聞こえてくる。

 肉体だけでなく、視覚から、聴覚からも犯される。

 今まで経験したことのないリアルで鋭い快感に、私の意識は甘く痺れて思考が白く濁ってゆく。


 ――鬼畜め!


 私はありったけの力を込めて、京介君を睨みつけた。

 途端、視界に飛び込んできた卑猥な映像に、私はくらりと眩暈がした。

 脳が痺れ麻痺してゆく。

 理性がトロリと溶け出して、後に残るものは原初の本能のみとなる。

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