Under The Darkness
「美里さんに苦しみを与えるのも、救いをもたらすのも、私だけ」
愛おしいものに囁くような声と瞳で、私の心を無理やりこじ開けてくる。
私の太ももを跡が残るほどにキツく掴むと、そのまま肩に抱え上げてしまう。
潤んだ箇所に京介君を感じて、私の頬に涙が伝う。
「……ふっ、あぅっ」
京介君の身体が私に覆い被さってくる。
ぐいっと腰を押しつけられて、悲鳴を上げる唇を彼の唇で塞がれる。
身体の中に侵入してくる圧倒的な存在感に、苦しい体勢に、呼吸が止まる。
衝撃に耐えられず私の目は京介君を見つめたまま閉じることさえ出来なくて。
驚愕に見開いた目尻からは、また涙が滴った。
内壁がこれ以上ないほどに拓《ひら》かされる。
足先にまで緊張が走り、背中が弓なりに反った。