Under The Darkness






 ――でも、なんでこんな大人数なってんのやろ?


 本当であれば、私一人で帰ったら済むことなのに、気が付いたら総勢7名もの大所帯になっていた。

 しかも、車で向かって来ている舎弟さんも数人居るらしく、合計何人になるか考えるだけでうんざりしてしまう。

 最初、車で行こうと言われたのだが、それは私が断った。


 車での移動は酔うからイヤだと言ったんだ。


 それで京介君は、新幹線での移動をしぶしぶ了承してくれた。

 私、本当は車酔いなんてしないけど、悠宇に移動手段までは伝えてなかったから。

 悠宇はきっと新幹線で戻ってくると予想するだろうと思ったから、敢えて新幹線に乗るように誘導してみたんだ。

 悠宇の性格から言って、きっと新大阪駅まで来てくれるだろう。

 悠宇が待ちぼうけになるのを防ぎたかった。


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