Under The Darkness
ガバッと身体を起こして愕然とする。
「きゃ――っ! 私、裸やんか!?」
――な、なんで!?
私は手前にあったシーツで、上半身裸状態の身体を覆い隠した。
意識を失う前の記憶が怒濤のように頭を揺さぶる。
「京介君!? 喉、頸動脈やんか!! これっ、アンタが私剝いたん!!」
動転しすぎて意味不明な言葉しか出てこない。
とにかく、なぜ今、私が裸なのか知りたかった。
「……起き抜けに煩い人ですね。ええ、剝きましたよ。そのまま抱いてやろうかと思ってね。けど」
京介君、戸惑っているような、感情をどこへ向けていいか分からないって顔してる。
内に抱えた激しい憎しみの感情。そして、彼の眸に揺れる――あれは憐憫の情?
「貴女、この身体。どうしたんですか」
その言葉にビクッと身を竦ませた。