この恋、国家機密なんですか!?
その指輪には、私の誕生石のダイヤモンドがきらきらと光っていた。
星の光をそのまま閉じ込めたようなそれを、ピンクのメレダイヤが支えている。
「うわっ、きれえ、なにこれ、すごい」
今までサプライズなんかひとっつもしてくれなかった宗一郎さんが、これを用意してくれたこと。
私のために、これを作ってくれたのだということ。
なにより私を選んでくれたのだということが嬉しくて、自分でももう何が何だかわからない。
「……なんだ、そんなもんがそんなに嬉しいのか」
「ううっ、うえっ、当たり前じゃない……」
「そうか……」
宗一郎さんは指輪を私から摘み上げると、そっと左手をとる。
そしてゆっくりと、薬指の付け根に、それを装着した。
「じゃあ、もっと早くにこうしてやればよかったな」
照れたようにそう言うと、彼はぎゅっと私を抱きしめる。
私も夢中で、彼を抱きしめかえした。
「……幸せになろうな、唯」