この恋、国家機密なんですか!?
3.SPと私
──ピンポン。
インターホンが鳴った。
誰よ、こんな朝早く……。
ストーカー(正体はわからないけど、そう呼ぶことにした)と宗一郎さんのせいで、寝不足なのに。
だから、ものすごく頑張ってメイクしてる……というか、クマを必死で隠している最中なのに!
7時にはバスに乗らなきゃいけないから、日の出よりよっぽど早く起きた。
外はまだ暗い。
「どなた?」
玄関まで近づいて、ハッとした。
も、もしや、ストーカーが来襲してきたのでは……。
途端に怖くなって、おそるおそるのぞき穴から外を見る。
するとそこには、かすかに見覚えのある人物が。
「えっ!?」
それは、スーツを着た……3年前、宗一郎さんと出会った慰安旅行で酔っぱらって周りに筋肉を見せつけていた、たしか……。
「高浜さん?」
と、その横には茶色い髪の、私と同い年くらいの子犬系の男の子。
彼は、もしや私に抱きついてきた、あの可愛い子?
……ということは、宗一郎さんの職場つながりの人だ!
私はやっと安心して、部屋のドアを開けた。
そこにいたのは、二人のタイプが違うイケメン。
「ああ、ホントにあの時の添乗員のお姉さんだー!」
若い方が、嬉しそうに笑って言う。
その口を、高浜さんが慌ててふさいだ。