この恋、国家機密なんですか!?
えっ、そんないきなり。
宗一郎さんはたしかに、「知り合いを行かせる」とは言っていたけど、まさかこんなに早く来るとは……しかも、警察官。
「……ということは、宗一郎さんも警視庁の人なんですか?」
「いえ、彼は違いますが……あいつ、本当に何も話していないんですね」
高浜さんはどこまで説明していいのか困っているようで、首の後ろをぽりぽりとかいた。
ええ……宗一郎さんは警視庁の人間じゃないの?
じゃあなんで、慰安旅行が同じだったの?
他の省庁と同じ慰安旅行に行くなんて、ありえる?
聞きたいことは色々あったけど、私はもうすぐ仕事に出なくてはならない旨を伝えた。
二人の警察官はうなずき、私が添乗するバスの後ろから、高浜さんの車でついてきてくれることになった。