この恋、国家機密なんですか!?
結局一緒にお風呂に入らされ、部屋に戻ると、髪を乾かすひまもなく、いきなりベッドに沈められた。
疲れているから今日はやめてほしいと思っていたのに、ひとつキスをしただけで、そんな気持ちは吹き飛んでしまった。
私の鼻と、彼の鼻が一瞬触れる。
たったそれだけでも、私の胸は何も知らない乙女のように早鐘を打つ。
期待を顔に出さないように、私が必死でいることを、彼は知っているのかな?
「今日はこれでいいか」
宗一郎さんはそう言うと、私の肩にかけてあったタオルを取る。
そしてそれで、私の両手を慣れた手つきで縛り上げた。
痛くないように、だけど決して途中でほどけないように、絶妙な加減で。
……そう、宗一郎さんはいつも私を縛る。
どこかしら、なにかしらを使って、縛る。
行動や生活には全く口は出さないけど、私を抱くときは必ず縛る。
歪んでる。
私は宗一郎さんのことをそう思う。
だけど、たまに縛られないと落ち着かなくなってしまった私も、相当歪んでる。
こうしている時だけ、私はあなたに必要とされている気がするの。
疲れていたこともあったのか、私はすぐに意識を飛ばされて、そのまま眠ってしまった。