この恋、国家機密なんですか!?
「大丈夫よ!意外にスッキリしたわ!もっといい男見つけるぞって、逆に燃えてるよ~?」
「はい……きっと、マキさんなら見つかりますよ」
「うん、ありがとう。この前はごめんね。またみんなで飲もう。じゃ、私面接行ってくるね」
マキさんは明るく笑い、受付へと歩いて行った。
この前よりしゃんと背がのびていて、疲れてはいるけど、少し綺麗になったみたい。
シングルで働きながら子供を育てるなんて、並大抵の苦労じゃないだろうに……。
同情しかけて、首を勢いよく横に振る。
大西さんが言う通りだ。
実際にその立場になってみなきゃ、いいことも悪いこともわからないんだから。
ただ、マキさんのこの先が、幸せでいっぱいでありますように。
私はそう願って、会社の外に出た。
冷たい風に、髪が乱される。
ああ……私の将来は、いったいどうなるんだろう……。