Elma -ヴェルフェリア英雄列伝 Ⅰ-
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エルマたちは結局、ルイーネ王宮の正門から堂々と入って、王宮内で最も豪華な客間に通された。
エルマの存在をサリアナに知れた以上、どうやらディネロはもうエルマを隠すつもりはないらしい。
客間に荷を置いてすぐに、エルマとラグはディネロに呼ばれて部屋を出た。
ディネロについて廊下を進み、さほど遠くまで行かずに、三人はある部屋の前で立ち止まる。
その扉の奥に何があるのか、エルマにもラグにも予想がついた。
「ルドリア姫がここに?」
エルマが問うと、ディネロは一瞬驚いた顔をして、すぐに頷いた。
「ルディ、入るぞ」
ディネロが言って、扉を開ける。
窓辺に立っていた、緑の髪の少女が振り返った。
「あなたが、エルマ……?」
細い声で言って、細い首をことんと傾けた少女は、エルマと全く同じ顔をしていた。
だが、話し方や立ち居振る舞いのせいか、エルマよりも淑やかな印象を受ける。
「お初にお目にかかります、ルドリア姫。エルマと申します」
エルマたちは結局、ルイーネ王宮の正門から堂々と入って、王宮内で最も豪華な客間に通された。
エルマの存在をサリアナに知れた以上、どうやらディネロはもうエルマを隠すつもりはないらしい。
客間に荷を置いてすぐに、エルマとラグはディネロに呼ばれて部屋を出た。
ディネロについて廊下を進み、さほど遠くまで行かずに、三人はある部屋の前で立ち止まる。
その扉の奥に何があるのか、エルマにもラグにも予想がついた。
「ルドリア姫がここに?」
エルマが問うと、ディネロは一瞬驚いた顔をして、すぐに頷いた。
「ルディ、入るぞ」
ディネロが言って、扉を開ける。
窓辺に立っていた、緑の髪の少女が振り返った。
「あなたが、エルマ……?」
細い声で言って、細い首をことんと傾けた少女は、エルマと全く同じ顔をしていた。
だが、話し方や立ち居振る舞いのせいか、エルマよりも淑やかな印象を受ける。
「お初にお目にかかります、ルドリア姫。エルマと申します」