愛を知る小鳥
「嫌…来ないで…」
痛みの走る体を必死で動かして後ずさる。
「今日は周りを探したって何もないよ? 僕も馬鹿じゃないからね。何度も同じ失敗はしないよ」
「来ないで…いやぁっ!」
そのまま勢いを付けて一気に美羽に馬乗り状態になると、腹部に腰を下ろされ完全に身動きが取れなくなってしまう。全身から冷たい汗が噴き出し、ガチガチと凄まじい震えが襲ってくる。
「美羽ちゃん、ここ見てよ、ほら」
そう言って前髪を掻き上げると、額の付け根にある傷跡を美羽に見せつけた。
「これ何かわかる?」
「…あ…ぁ…」
「そうだよ。あの時君が殴りつけたせいでできた傷だよ。どうしてくれるの? 一生消えないってよ。今でも時々疼いて痛いんだ。美羽ちゃんは犯罪者なんだよ。わかってる?」
犯罪者…その言葉が美羽の心に突き刺さる。
確かにあの時この人を殺してしまったかもしれないと思った。殺人者になったかと。でも己の身を守るためにはああするしかなかった。それでもこうして犯罪者とレッテルを貼られてしまうと心が揺らいでしまう。
私が悪かったのだろうかと…
『 お前は何一つ悪くない! 』
その時美羽の心に潤の言葉が蘇る。
あぁ、そうだ、彼は言ってくれたではないか。
私は何一つ間違っていないって。信じろって。
私が唯一信じられるのは彼の言葉だけ。
「…私は間違ったことはしていません」
気が付けば園田から目を逸らすことなく静かに口にしていた。
痛みの走る体を必死で動かして後ずさる。
「今日は周りを探したって何もないよ? 僕も馬鹿じゃないからね。何度も同じ失敗はしないよ」
「来ないで…いやぁっ!」
そのまま勢いを付けて一気に美羽に馬乗り状態になると、腹部に腰を下ろされ完全に身動きが取れなくなってしまう。全身から冷たい汗が噴き出し、ガチガチと凄まじい震えが襲ってくる。
「美羽ちゃん、ここ見てよ、ほら」
そう言って前髪を掻き上げると、額の付け根にある傷跡を美羽に見せつけた。
「これ何かわかる?」
「…あ…ぁ…」
「そうだよ。あの時君が殴りつけたせいでできた傷だよ。どうしてくれるの? 一生消えないってよ。今でも時々疼いて痛いんだ。美羽ちゃんは犯罪者なんだよ。わかってる?」
犯罪者…その言葉が美羽の心に突き刺さる。
確かにあの時この人を殺してしまったかもしれないと思った。殺人者になったかと。でも己の身を守るためにはああするしかなかった。それでもこうして犯罪者とレッテルを貼られてしまうと心が揺らいでしまう。
私が悪かったのだろうかと…
『 お前は何一つ悪くない! 』
その時美羽の心に潤の言葉が蘇る。
あぁ、そうだ、彼は言ってくれたではないか。
私は何一つ間違っていないって。信じろって。
私が唯一信じられるのは彼の言葉だけ。
「…私は間違ったことはしていません」
気が付けば園田から目を逸らすことなく静かに口にしていた。