愛を知る小鳥
ギリギリと音を立てて歯が食い込んでいく。あまりの痛みに思わず声が漏れる。

「うぅっ…!」

園田は満足そうに口を離すと、血のついた唇をぺろりと舐めた。美羽の胸元には無残な歯型と血がついている。

「どう? これで逆らう気もなくなったでしょ?」

ニヤニヤしながら勝ち誇った顔で見下ろす園田を、美羽は睨み返した。すぐに園田の顔が引きつる。

「…私はもう負けません…絶対に…!!」

「ざけんなよ、このやろうっ…!!」

「ぐっ…!!」

慌てふためくこともなく、落ち着いた様子で逆らう美羽の態度が逆鱗に触れた園田は、感情のままに美羽の首を掴んだ。細くて白い今にも折れてしまいそうな首を、ギリギリと締め上げていく。

「これでも冷静でいられるか? あ?」

「……っ、ぁ…!!」
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